埼玉産業クラブＮＩＴＥＣ埼玉産学交流会（杉本賢次会長＝丸一ゴム製作所社長）は４月１４、１５日の両日、京都視察旅行を実施した。初日は京都市中京区にある島津製作所創業記念資料館を見学した。
　記念館は木造２階建ての町家形式の建物で、島津製作所が創業以来製造してきた理化学機器や事業活動に関する文献・資料が展示されている。日本に現存する最古の足踏み式木製旋盤や汎用医療用Ｘ線装置「ダイアナ号」などの展示内容について記念館スタッフから説明を受けた。
　創業者の初代と２代目の二人の島津源蔵の足跡をまとめたアニメーションも鑑賞。ノーベル賞を受賞した田中耕一さんの業績を紹介する展示も見学した。
　その後は東山区の祇園甲部歌舞練場で「都をどり」を鑑賞した。京都の春の風物詩として知られる舞台公演で１８７２年（明５）の開始以来、戦争中の６年とコロナ期の２年間を除いて毎年上演されてきた。今回は耐震改修工事を経て７年ぶりに本拠地となる歌舞練場での開催だった。
　新装開場こけら落としの演目は「新華舞台衹園繁栄」。全８景に洛中洛外の慶事をちりばめて、歴史ある衹園甲部の芸妓（げいこ）や舞妓（まいこ）が華やかな舞を披露した。第８景「八坂神社霞桜」では出演者全員が登場するフィナーレで観客を魅了した。都をどり鑑賞後は東山区祇園花見小路にある「翠雲苑」で広東料理を楽しみながら懇談した。
　視察２日目は左京区にある寺院の「三千院」「寂光院」と「貴船神社」、北区にある「上賀茂神社」などを京都の由緒ある名所旧跡を探訪した。